治工具の設計・製作事例
当社はお客様の切削加工現場のお悩みや課題解決に貢献します。これまで当社が手掛けた改善・提案活動の中から抜粋してご紹介します。
事例01.超硬シート面カッターの高能率長寿命化を達成
建機の油圧部品のスイベルジョイントを加工する「超硬シート面カッター」を改善・提案しました。
勝山精機製のものは改善前(他社製)と比較して寿命が10倍に伸びました。
改善前(他社製) | 改善後(勝山精機製) | |
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状況(ご要望) | 切削速度を上げたい。他社製はチップにクラックが入りNG | 超硬ソリッド、ネジレ刃を提案。他社製から当社製に切換え |
工具仕様 | 超硬ロー付品 | 超硬ソリッド、ネジレ刃、ALCRONAコート、CSH10 |
切削条件 | φ46部 n=104 Vc=15 Vf=46 | φ46部 n=346 Vc=50 Vf=190 →5倍に拡大! |
加工数 | 800穴(ワーク:200個) | 8,240穴(ワーク:2,060個) →10倍に拡大! |
事例02.切れ味バツグンの表裏 面取カッターを製作《実用新案登録》
面取刃の表裏ともに「ポジすくい」にする当社独自の画期的なカッターを開発。切れ味のするどいカッターとして実用新案を取得しました。
実用新案登録 第3226021号
標準的な表裏面取カッター
「裏座ぐりカッタ」(画像)の裏 面取刃はネガすくいのため、切れ味が落ちるとともに、溶着等の問題により、表 面取刃に比べて短寿命です。
実用新案登録した当社の表 面取カッター
表面取刃の位置を変える特殊設計により、表裏ともにポジすくいにすることを可能にしました。これにより、表裏加工で同等の性能を発揮することができます。
事例03.誤差の少ないテーパー穴口元径測定検具の製作
建機の部品であるバルブ口元径(テーパー穴口元径)を測定するデジタルダイヤルゲージを使用した検査治具を製作。三次元測定機との寸法比較では誤差0.01mm以内の精度を発揮します。
製作したバルブ口元径検具
デジタルダイヤルゲージ(演算機能付き)を使用した、テーパー穴口元径を測定する検具。
最小表示量 : 0.001mm
最小表示量は用途に応じて、0.0002~1mmの間で設定されている12種類から選択可
・定盤等の平らな面に押しつけて測定の起点合わせ
ワークテーパー部に測定子(球)を押し当てて測定。測定子の出代からダイヤルゲージの演算機能を使い、口元径の寸法をダイレクトに表示。